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賓日館@二見

今日は雛祭りの日ですね。
この季節になると、あちらこちらで町ぐるみで雛人形を展示するイベントが行われていますが、そんな中の一つ二見の「おひなさまめぐり」を見に、先日の日曜日、賓日館へ行ってきました。

賓日館は、明治20年、伊勢神宮に参拝する賓客の休憩・宿泊施設として、神宮の崇敬団体・神苑会によって建設され、歴代諸皇族、各界要人が数多く宿泊されました。
その後、明治44年隣接する二見館(三重県初の政府登録国際観光ホテル)に払い下げられ、二見館の別館として平成11年まで貴人の宿泊所とされてきました。
二見館の休業後、今は資料館となっている、国指定重要文化財です。

実は、今を去ること40年以上前、調理師学校を出たばかりのやまき少年が、初めて見習いとして入ったのが、二見館だったのです。

その為、おとうさんは、以前から一度懐かしい賓日館を訪れたいと言っていました。
そこで、おひなさまを見がてら、賓日館へGO!とあいなったのでありました。
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賓日館の駐車場へ車を入れ、外へ出た途端、年季の入ったコンクリートの建物が目に入りました。
「お~~、この建物で寝とったんや!まだあったんやなぁ~。」
・・・あとでここではなかったと判明するのですが(笑)
おとうさんの気持ちはもうすでにかなり高揚してきています。
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歴史を感じさせる入口から中へ入ります。
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建物の中は華やかなお雛様が所狭しと並んでいます。
大きいもの小さいもの、古いもの新しいもの、どれもがとても大切に飾られています。
すてきなお雛様たちにうっとりする私とは違い、おとうさんの視線は建物のほうへ・・・。
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いろいろな細工、調度品の数々に感嘆し、懐かしみ・・・。

館内をぐるりと巡っているうちに、立ち入り禁止ではありましたが、調理場への入口がつい立の向こうに見えていました。
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それを見つけた時、おとうさんの高揚感はMAXに!
中の様子を私に説明すること!すること!!(笑)

若過ぎてあまりよく理解できていなかった当時を振り返り、改めて、伝統と格式のあるこの場所から料理人としてスタート出来たことを嬉しく、そして誇らしく思っているようでした。
そしてさらに初心に返って料理と向き合おうと強く思ったようでした。
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去りがたい気持ちを抱きつつ、賓日館を後にして、その後、ほんの少しですが二見の町を歩き帰路につきました。

帰り道、おとうさんが、
「あの寝とったって言うた建物は違たわ!あれは、下に漬物が置いてあった建物や。
冬の寒い時なんか冷たい漬物樽に手入れると凍えて死ぬかと思いながら漬物取りに行ったとこや。
寝てた建物は違うとこにあったの見つけたわ。もうほんとにひどいタコ部屋やったなぁ」
と・・・しみじみ。
その時代があったから・・・。


☆おまけ☆
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なんのへんてつのない駐車場ですが・・・
おとうさんの記憶が正しければ、ここは以前ストリップ小屋だったそうです。
10代半ばのやまき少年は、先輩に連れられて初めて入り、ベテランの踊り子さんにいいようにあしらわれたそうです・・・ウヒヒヒヒ!
Commented by やまぴー at 2011-03-03 23:09 x
こんばんは。
名料理人マサハルの原点を垣間見ることが出来、とても興味深く拝見しました。
テレビのドキュメント番組にしても良さそうな内容ですね。隊長に脚本を書いてもらって、ワクドキで放送するってのはどうでしょう?
いい企画だと思うんですが(^_-)-☆
Commented by kappouyamaki at 2011-03-04 13:17
やまぴーさん、こんにちは。
隊長さんに企画していただいた時には、ストリップ小屋も再現してもらわなくては・・・ネ(笑)
by kappouyamaki | 2011-03-03 14:10 | つれづれ | Comments(2)

三重県津市でおとうさん(夫)と「割烹やまき」やってます。お店のこと家族のことなどお話しさせてくださいな。


by kappouyamaki